2023年6月17日(土)

朝5時過ぎ起床。読書。「無限角形」をぐいぐい読んでいる。文章の一区切りがすごく短くて、その断片の繋がりによるテンポがすごくいいのか、どんどん巻き込まれて読むのをやめられなくなる。イスラエルパレスチナ。遠い国の人間から見ると戦いばかりに見えてしまいがちな場所にいるのは、当然ながら「人間」であり、対立しているように思えるイスラエル人とパレスチナ人にも共通点はあり、人間同士の交わりがある。お互いが、最愛の子どもを歴史が生んだ対立によって奪われている、とか。側から見ている人間はそれを美しいとか友情だとか言って美化したがるけれど、そうじゃなくて、何よりそこに「国家」や「民族」で括りきれない「個人」がいるということを強く意識する。大きなカテゴリに分類することによって物事を分かりやすく単純化することは簡単だ。だけど本当は個人個人で色は違って、それが複雑に混じり合っていることを知らなければならない。こういう複雑な物事を、もっと一つ一つ丁寧に解いてじっくり考えたい。だから読みたい本は日に日に増えていくばかりで、一生かけてもそのうちのどれだけを読めるのかと計算してみるとため息が出てしまいそうになる。やっぱり人生は足りなすぎる。だけど、いつまでもたどり着けない場所を目指すその道程を思うことは、すごくワクワクして楽しくもある。こうやって生きていこうと思う。